【長編】Milk Tea
「ここ」
そう言って指差した場所は腰。
う……ですよね。
あたしは赤くなりながら尚の腰に腕を回した。
背中から伝わってくる尚の鼓動。
あたしがしっかり尚の腰に腕を回した事を確認すると、尚はバイクを走らせた。
心地よい風があたしを包む。
気持ちいな……。
バイクの音で話しかけても聞こえないだろうって思ったあたしは学校に着くまで黙っていた。
10分ほどで学校に着いた。
あたしは尚にピンクのヘルメットを返した。
「ありがと」
そう言って、あたしはバイクを止めている尚の姿を見つめた。
バイクを止めると、尚はあたしを見下ろした。
「ほら行くぞ」
「うん」
あたしはスタスタと歩く尚の後を着いて行った。