【企画】恋人♂♀スクランブル
そんなもん、どうでもいいだろうが。

「はしたない? 襲われそうなところを、助けてやったんだろ」

南が抱えている俺の鞄を奪い取るように取り返して、俺は、南の手を引っ張った。

小さくて、骨の細い、手。

そりゃ、そうか。

見た目はともかく、実際には――……、

「ともかく、南。卒業式だからって、油断しすぎだ。お前は――……」
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