桜メモリー
―――――――………
『んっ…あれ?高崎さん??』
あのあとわたしは寝てしまったみたいで、男の人の姿はなかった。
『……少し寂しいな……』
わたしはフラれたことなんてとっくに忘れていた。
だって、そんなことより高崎と言う男の人のことを考えていたかったから...
プルルルル
『もしもしお母さん、今ね...?誰ですか?』
わたしは携帯を落としてしまった。
あまりにショックで...
お母さんが事故にあって意識不明。
考えられなかった、考えたくなかった。