昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜

うん、しとるよ。近所のスーパーで品出しとかするやつ。(カフェとかじゃなくてごめん)


けどそれだけじゃ…!!


「…あかん。なぁ、これからウチがモヤシばっか食べてモヤシアレルギーになって入院して、そしたらなんか美味しいもん持ってお見舞い来てな…」

「ごめん、さっぱりなんの話かわからへんわ」



──昨日の夜。


ウチの財政は突然恐慌におちいった。


…おかーさんからの一通のメールによって。



『ごめーん、優子。不景気でなぁ、お父さんの工場今月さっぱり仕事なくて。やから今回仕送りできへんわ☆なんとか生き延びて(変な顔文字)』



…いや。


いやいやいやいやちょー待ってウソやん…!!


いや、ていうかおかーさん、「ごめーん」とか伸ばし棒使ってる場合やないって。

星とか顔文字使う内容やないって。


いやその前に仕送りなしとか……!!



ウチの家はもともと仕送りが多い方やない。

携帯代も自分で持ってたし、ていうかそれをバイト代から出してたわけやし。



おとーさんが働いてんのは、自営業のちっちゃい工場。

人数は二人だけ。


かっちゃんのおとーさん…つまりおっちゃんと、一緒にやっとるねん。


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