昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜
おみくじの代わりに御神木にくくりつけたろかかっちゃん。


「あ!でもな〜?凶ってこれ以上悪くならんから、あとは上がっていくだけってゆうやん〜?」


さくらちゃんがものごっつ一生懸命フォローしてくれとる。

…逆に切ない気持ちでいっぱいや。


恋愛のところ見たら、



『退け』



…って書いてあった。


退けって。退散ですか、そうですか。

救いようないやん…。


お寺回ってるあいだ、右斜め前を歩いてるかっちゃんは

「…カレー食いたい」

って三回もゆうてた。


…なんで京都まで来てカレーやねん。

カレー粉でも食うとけ。


風間がくれたみたらし団子の甘さが喉の奥に引っかかってて。

なんかウチまで無性に辛いモン食べたなってきてしもた。かっちゃんの呪いや。


ホンマ、救いようないわ。



お昼ご飯は路地で発見したカレー屋さんで食べた。

風間はやっぱり店員さんに「ソースないですか?」って聞いて、甘口にして食べてた。














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