北千住奇想曲
自分の中でいろいろと吹っ切れたのとは裏腹に現実の世界では遅遅として物事が進まない。

千夏からは一向に連絡はなく、それもあって谷沢藍にはこちらから連絡する事も憚られていた。

向こうからも音沙汰はなかった。


あれから1週間が経過した。

まもなく5月になろうとしている。

気持ちだけが先走る、そんな気持ちを抑えてくれたのはアサミさんだった。

「ヤマダくんはさぁ。若いすぎるね。いまどきの高校生でももうちっとは落ち着いて事を運ぼうと努力するもんだよ」
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