北千住奇想曲
眠い目をこすりながら日比谷線人形町でなんとか駅を降り、会社についてみれば設定されていたはずの会議は中止になっていた。
閑散としたオフィスには、ぼく以外は昨日の夜から泊り込みの開発陣くらしかいない。
しばらくすると、管理系の社員が顔を出し始めた。
管理系といっても人事総務経理が一体なった人々で四人しかいないけど。そもそもこの会社総勢二十名。管理系を除くとほぼ開発者だ。
気を取り直して、早く来た分、通常業務をさっさと開始することにした。
営業関係のメールは珍しく二十件しかない。
ユーザからのメールも三十件程度。
本日はアポもないので比較的楽かもしれない、トラブルさえなければ。
悪い時は、納品したソフトウェアに不具合があったとかで、客先に状況確認に急遽向かったり、電話で長時間拘束された上に原因は操作やPC環境のせいであったりと「トホホ」な具合な事もある。
今日は、眠いしそうならないことを強く願いつつ、メール処理だけをサクサクとすすめた。
途中で社長と開発責任者に呼ばれ
「なあ、これ売れるかな」とか「これのデバッグ手伝って」とか。
素人の貴重な意見を求められたり、雑用に追われたり、貴重な新入社員であり且つ、ぼくのアシスタントのあさみさんに色々業務を教えたりなんだりしているうちに気がつくともう20時だった。
社長が近寄ってきたので嫌な予感がした。
「おう、ヤマダ!メシ行こう。あさみさんもどう?」
昨日もメシっていってしこたま飲んで終電を逃したのになぁ・・・ぼくは。
社長といってもベンチャーだけあって若い。
まだ30を越えたばかりだ。
中年の悲哀がこもったお腹が少し目立つが、普通のサラリーマンと比べると断然若く見えるし、ルックスもちょい渋めでモテそう。
それに元気なんだよな、この人。
閑散としたオフィスには、ぼく以外は昨日の夜から泊り込みの開発陣くらしかいない。
しばらくすると、管理系の社員が顔を出し始めた。
管理系といっても人事総務経理が一体なった人々で四人しかいないけど。そもそもこの会社総勢二十名。管理系を除くとほぼ開発者だ。
気を取り直して、早く来た分、通常業務をさっさと開始することにした。
営業関係のメールは珍しく二十件しかない。
ユーザからのメールも三十件程度。
本日はアポもないので比較的楽かもしれない、トラブルさえなければ。
悪い時は、納品したソフトウェアに不具合があったとかで、客先に状況確認に急遽向かったり、電話で長時間拘束された上に原因は操作やPC環境のせいであったりと「トホホ」な具合な事もある。
今日は、眠いしそうならないことを強く願いつつ、メール処理だけをサクサクとすすめた。
途中で社長と開発責任者に呼ばれ
「なあ、これ売れるかな」とか「これのデバッグ手伝って」とか。
素人の貴重な意見を求められたり、雑用に追われたり、貴重な新入社員であり且つ、ぼくのアシスタントのあさみさんに色々業務を教えたりなんだりしているうちに気がつくともう20時だった。
社長が近寄ってきたので嫌な予感がした。
「おう、ヤマダ!メシ行こう。あさみさんもどう?」
昨日もメシっていってしこたま飲んで終電を逃したのになぁ・・・ぼくは。
社長といってもベンチャーだけあって若い。
まだ30を越えたばかりだ。
中年の悲哀がこもったお腹が少し目立つが、普通のサラリーマンと比べると断然若く見えるし、ルックスもちょい渋めでモテそう。
それに元気なんだよな、この人。