北千住奇想曲
3
そんな風にアサミさんと話しをしているとぼくの陰鬱な気持ちはすっかり晴れてしまった。
すごい人だな、アサミさんは。
単なる年上ってだけじゃない。ちゃんと見通す目を持っている、そんな気がする。
「ヤマダくんさ。ダメ男なんて言っちゃってごめんねー。アタシなんかさ、寄ってくる男がみんなダメ男ばっかりでさぁ、ヤマダくんはそんなレベルじゃないから。それだけは言っとく。自信を持て!」
そう言うとアサミさんは届いたばかりのホカホカのホッケに箸を伸ばして、しばらくはガツガツとしかも綺麗に骨を除きながら食べる方に集中した。
23時半には店を出た。
まだまだ週のはじめであり、ぼくらはもうお腹も満腹だった。
店を出たタイミングで携帯が鳴動し始めた。
アドレス帳には登録されていない03で始まる電話番号だった。
少し躊躇いを感じながら、アサミさんに断わりを入れて通話ボタンを押すと聞き慣れない男性の声がぼくの耳に飛び込んできた。
すごい人だな、アサミさんは。
単なる年上ってだけじゃない。ちゃんと見通す目を持っている、そんな気がする。
「ヤマダくんさ。ダメ男なんて言っちゃってごめんねー。アタシなんかさ、寄ってくる男がみんなダメ男ばっかりでさぁ、ヤマダくんはそんなレベルじゃないから。それだけは言っとく。自信を持て!」
そう言うとアサミさんは届いたばかりのホカホカのホッケに箸を伸ばして、しばらくはガツガツとしかも綺麗に骨を除きながら食べる方に集中した。
23時半には店を出た。
まだまだ週のはじめであり、ぼくらはもうお腹も満腹だった。
店を出たタイミングで携帯が鳴動し始めた。
アドレス帳には登録されていない03で始まる電話番号だった。
少し躊躇いを感じながら、アサミさんに断わりを入れて通話ボタンを押すと聞き慣れない男性の声がぼくの耳に飛び込んできた。