北千住奇想曲
本はアガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」だった。

ぼくはなんとなく、本のページをめくった。彼女が挿したしおりが外れないように気をつけて。

かなり昔に読んだはずだったがこの話の結末以外はまるで思い出せない。

適当にページを開いては文字を追う。
そんな事を繰り返した。



当然ながら内容は頭に入って来ない。
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