おかしな国の住人たち
そのころ森のお花畑ではある一匹の狼が花をぶちっと引き抜くと悲しそうに言いました。
「なんて儚げなんだろう。この命は……」
この狼の名前は、
[マリー・キャロル]。
とても可愛い名前ですが、お花畑ではいつも花を抜きながら「なんて儚げなんだろう。この命は…」というのでした。
意外と詩人なのです。
このごろ、狼はエサを食べていませんでした。
なので狼は苛立ちがおさまらず、花をぬいて少しでも苛立ちをおさえるのでした。
狼がまた花をぬきだしていると森の小鳥たちがお花畑の方に飛んできてこんなことを話していました。
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