ヤクザと執事と私 【1の残り】
「何ですか、サブさん。子供の幽霊?」
「ああ、そういう噂聞いてたんだけど、小夜が見てないなら、ガセネタだな。」
(・・・これで、今日は夜、寝れないよ・・・)
私は、サブを恨めしそうににらんだ。
それから、しばらく他愛もない話をした後でサブは帰っていった。
私は、サブが帰った後でも、サブの話した幽霊の話を忘れられずにいた。
そんな私の部屋のドアを再びノックする音が響く。
(まさか!)
私は、恐る恐る、ドアを開けるとそこには、看護士長さんが立っていた。
(・・・いくら病院でも昼間から出るわけはないよね。)
私は、自分の考えすぎが少し可笑しくて笑みがこぼれる。
「VIPの患者さんにこんなこと言いたくはないんですけどね。あなたのところに来る人は何であんなに騒がしいんですか!ここは病院ですよ!」
いきなり凄い剣幕の看護士長。
私は、それから30分もの間、幽霊より怖い看護士長に説教を食らった。
(もう!組長とポチさん、サルさん、キジさん、呪ってやる!)
そんな感じで病院での一日が暮れていった。