ヤクザと執事と私 【1の残り】
「・・・あれ?」
窓の外から明かりが差し込んでくる。
私は、ベットの上から体を起こし、部屋の壁の時計を見る。
時計は、朝の7時を指していた。
「・・・夢・・・かな?・・・それにしては、はっきりとしていたような気が・・・?・・・痛ッ!」
その時、少し首の後ろに痛みを感じた。
「あれっ、寝違えたかな?」
首の後ろをさすりながら、部屋の冷蔵庫の所まで行き、昨日、飲みかけだったミネラルウォーターのペットボトルを取り出し、一口飲む。
「小夜兄さん~、おはようございます!」
部屋のドアを勢いよくあけて、ポチがいきなり部屋に入ってきた。
「・・・はぁ~・・・何ですか、ポチさん?こんな朝早くに?」
私は、ため息交じりにポチを見る。
「いや、やっぱり朝一番に小夜兄さんに挨拶しないと。」
気持ち悪いほどの笑顔のポチ。