ヤクザと執事と私 【1の残り】
「え、ポチさん、看護士さん達に何したんですか?」
「変なことはしてませんよ!・・・ちょっと告白しただけですよ。」
「・・・告白?」
「はい。」
「・・・好きな看護士さんでも出来たんですか?」
「・・・ええ、ちょっと。」
顔を赤らめるポチ。
「その看護士さんに付き合ってくださいと告げたと。」
私は、ポチに確認をとる。
「いえ、結婚してくださいです。」
私の間違いを訂正するポチ。
「しかも、5人の看護士に。」
医者が口をはさむ。
「・・・本当に健康で残念でしたね、ポチさん。」
私は、ポチに告げると、医者に謝って部屋を後にした。
「待ってくださいよ、小夜兄さん。しょうがないでしょ、アッシは結婚適齢期とっくの昔に通り過ぎてるんですよ!そりゃ必死に婚活しますよ!」
ポチの声が私を追いかけてきたが、そんなポチに振り返ることなく、私は歩いていった。