好きだけじゃ伝わらない。
夏川先生に言われた通り
石井くんの隣に座った。
「初めまして、
石井 永斗(いしい えいと)です。
よろしくね!」
石井くんは
白い歯を見せて
人懐っこい笑顔で
話しかけてくれた。
でもやっぱり
まだ私には
怖くて…
身体がビクついてしまった。
「よろしくお願い
します。」
少しかたくなって
しまった。
休み時間になると
夏川先生は
教員室に行ってしまった。
転校生には興味がないみたい。
少し安心して
本を読み始めた。
「大川さん、
うち、大海 愛菜(おおみ あいな)
って言うん。
仲良くしよな!」
大海さんは
関西弁ペラペラ
の女の子でした。