もう１つの予言

結局三日後の放課後に返すことになる、前の二日間は頑張って返そうとしたが緊張しすぎて会うことすら出来なかったからだ。


ガチガチに固まりながら昇降口で待っていた。
（あ～緊張する、返すって何て言ったらいいんだ？もうわけわかんね！）


そんなことを考えてる時
向こうから橘 由衣が友達と歩いてきた


（やべー、どうしよう！何も考えられてねえよ～）


そうこうしているうちに橘 由衣は近づいてくる
それと同時に心拍数が上がっていく


（え～い考えるのがめんどくさい、もう当たって砕けろだ！）

橘 由衣が靴を履き替えてる途中だった
僕が物凄いスピードで走り出したのは


タッタッタッタッタッドサッ！

僕は橘 由衣の目の前で転けてしまったのだ
（ぬおーやってしまったー）
心拍数はピークに達していた


「あの～大丈夫？」


僕はその言葉を無視して喋った……と言うか聞こえていなかった


「はい、これ！」


傘を目の前につきだした


「え、もしかして傘返しに来てくれたの？」


「はい、これ！」
（バカ！普通に話すんだよ）


「……あのさ～、他に何か言えないの？」


「ありがとうございました」


「そう……じゃあさよなら！」


（何やってんだよ、彼女帰ってしまうぞ）


「あのさ……一緒に帰らん？」（しまった、変な話し片になった）


「別に良いけど……」


（よし、やった！）


だが現実は甘くなかった。