飛翔の月
そう伝えると朱雀の声は聞こえなくなった。
そして、閉じていた眼を開くと、赤通は
「よう堪えた。」
と赤魏を褒めたのであった。
すると、その言葉を聞いた赤魏は
「親父殿、熱でもおありになられるか?」
と、普段使わないような丁寧な言い方で赤通に言った。
赤通はそれを聞いた途端に赤魏にゲンコツを落とし
「馬鹿もん!!」
と一喝した。
赤魏は
「親父が俺を褒めるなんて絶対おかしいだろ!」
と反論する。
「そうじゃな、そうじゃな。
それより…」
「ん?」