飛翔の月

茶屋で赤魏は大量の団子を注文する。

運ばれてきた団子の量に他の客は目を丸くした。

「兄ちゃん、こんなに食えるのか?」

「ああ。
食えるから頼んだ。」

店主は半信半疑の顔で奥へ戻った。

しかし、店主の心配とは裏腹に団子は凄まじい勢いで赤魏の腹の中へ消えていく。

何故か店内には歓声が沸き上がっていた。

最後の一本を食べ終わる。

「おっちゃん、お勘定!」

「はいよ。
しかしよく入ったもんだ。
十五本も一人で食ったのは兄ちゃんが初めてだ。
だからといってお代は負けねえがな。」

「いいよ。
はい。」

赤魏はきっちりと代金を払い茶屋を後にした。


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