飛翔の月

ボサボサで汚れた髪、それに眼帯をしていて額には大きな切り傷の跡。

その変わり果てた容姿で気付かなかったが、こいつは…



「赤至(アカシ)様?

こいつ、どうしやしょう?」


数年前から行方不明になっていた筈の、赤魏の“兄”。

赤至という男だった──。


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