飛翔の月

「今日という今日は、もう勘弁ならぬ。
元服すると言うまで説教じゃ。
よいな。
分かったら、そこへ座るのじゃ。
早うせよ。」

どうやらもう逃げられないらしい。

赤魏もついに諦めたのか、

「分かったよ。
元服すればいいんだろ。
やってやろうじゃないか。
お・や・じ・さ・ま!」

それだけ言うと、赤通の横を素通りして自室へ戻って行ってしまった。


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