戸惑いプリンセス
けれど榛原と一緒にいたい気持ち一心で猛勉強をして、見事合格した。
それで一緒に居られるわけでないのかもしれない。
榛原が母校で働くならば、働いて欲しいという希望のもと高校を受験したわけだが、和紗の読み通り女神は和紗に微笑んだ。
受験が終わった少し後、榛原がこの高校の教師となることが決定したのだ。
高校に入学して、榛原を振り向かせるつもりで張り切っていたが、今更不安が押し寄せてきた。
そもそも教師と生徒だ。
簡単に相容れて良い存在ではない上、学校でアタックというのは少々無理がある。
確かに一緒に居られる時間は増えるだろうが、果たしてそれが恋愛に繋がるだろうか。