純情BABY
そう思いつつも大人しく机の上の教科書とノートを閉じて片付けを始めた。




だってこの後は待ちに待った下校時間だもんね。




今ここて文句を言うんじゃなくて2人きりの帰り道で、

「もう少し待っててとか言ってくれなくて寂しかった」


とか可愛く拗ねて言ったほうが渋谷に

『寂しい思いさせてごめん』

なんて恋人らしく優しくしてもらえそうじゃない?




そんな妄想ににやけてた私を渋谷が不審な目で見てきてたことがちょっと気にくわないけれど見なかったことにして。




渋谷と一緒に帰るべく片付けを終わらせて一緒に教室を出ようと思ってた。




それなのに。




「……は?」




居ない。




教室の出口に居ると思ってた渋谷が、居ない。




「……はぁ!?」




意味わかんないんですけどっ!!!




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