純情BABY
翌日、昨日の出来事はすっかり忘れて、いつものように学校までの短い道のりを歩く。




歩いてて、妙な違和感を覚えた。




始めは気のせいかとも思ったけど、……違う。




同じ場所を目指す制服姿の生徒の群れの中、私を見ている生徒がちらほらいる。



見ながら一緒にいる子とヒソヒソと話す姿。




複数の生徒が同じような事をしながら遠巻きに私を見てくる。





どこかヘンな箇所でもあるのかと、自分の制服姿を確認してみるけれど、いつもと変わりない。




髪型か?とコテで巻いた髪を手で触りながら、家を出た時はおかしくなかったはずなんだけど、と思いつつも不安になる。




一向に減らない周りの視線に、顔を隠すように足元を見ながら小走りで校門をくぐった。





「……別にどこもおかしくないじゃん」




女子トイレの鏡に映る姿は、いつもと変わりない姿の自分。





さっきの不躾な視線は何だったんだ?




不思議に思いながら、トイレを出た。




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