純情BABY
「ちょっと止まってよ!」



繋いでた手を振りほどいて立ち止まる。




身長差のせいか、足の長さに違いもあって、ずっと小走りで付いていってた私。



小走りでも疲れる。付いてくのにも限度があるんだからねっ。




「もうっ。しずちゃんは居てもいい言ってくれたのに。足早に出てかなくても良かったじゃん!」




せっかく2人きり、なんとなく良いフンイキだったのに。




…好きって伝えたかったのに。




「しずちゃんも教師だし、優等生として対応したってわけ?」




『何だよそれ』




「いや、だからさ、昨日自分で言ってたじゃん。演技してる方が色々と便利だって」




しずちゃんが来た途端、態度変えたのはそういう理由でしょ?




「私は、どっちでも変わらないと思う」





『……どういう意味だ?』




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