純情BABY
キスされると思ってた自分が恥ずかしい。




目まで閉じて待ち構えちゃったじゃんか!




渋谷に何勘違いしてんだ?と思われちゃった!?





あぁっ!もう!!




勘違いさせた渋谷のせいだ!




「し、信じらんない!甘い雰囲気の中、頭突きなんて普通する!?」




『1発は1発だ。やられたらやり返すのが俺の信条なの』




「じゃあさっきのデコピンの分、私もやり返す!!」



『ヤだよ。アンタ力ありそうだもん。

それより、他に聞きたいことや話したいことは?』



その言葉に一瞬え?と思ったけど、すぐに思い直す。



そうだった。渋谷と話すために来たんだっけ。




「とりあえず、聞きたいことはもうない…かな?」




一応、正式にカノジョになれたわけだし。


…正式にって言い回しがなんだか妙だけど。




キライじゃないって言ってくれたし。


…好き、とは言ってくれなくて少し残念だけど。





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