夢物語
ねぇ松井?
うち、期待しても・・・・・いいのかなぁ?
「そろそろ行こっか?」
アピタから厳島神社までは15分くらいですかかると思うし・・・・
はやめに行って、
少し落ち着いていたい
「ヤバイヤバイ激しく緊張してきた―」
エスカレーターを降りながら叫ぶ。
「ははっ緊張しすぎだって・・・(笑)」
菜月が軽く笑う。
「ちょっと菜月笑わないでよ」
「ぷっ・・・なんなら今から松井に電話する?」
ドキンッ
「し・・・しない」
ホントはしたいケド、
そんなことしてる余裕なんて今のあたしにはない。
断ったはずなのに菜月は鞄から携帯をとりだした。
「ちょっと菜月松井には電話しないって・・・」
「しぃ〜松井じゃないカラ・・・」
「ホン・・・ト?ならいーけど・・・」
勘違いで焦ったあたしが急に恥ずかしくなった。
「あ、もしもし?そうそうん。かわるね・・・?・・・・・・はい、祐乃」
え?
「だ、誰?」
「でてみればわかるって」
菜月が笑顔で言う。
何でこんなに笑顔なの?