夢物語
「わかった。ぢゃあ・・・」
そう言って携帯を切って菜月に返した。
パタパタパタッ
「はあっ・・・はぁ」
あたしは神社の隅から隅まで走って探した。
「あ・・・れ?はぁ・・・はっ・・松井・・・・いな・・・い?」
どこ?松井・・・・・今どこにいるの?
「菜月ゴメンもっかい携帯かして」
松井に確認しなくちゃ・・・
プルルッ
『神崎――?』
キュンッ
菜月の携帯なのに・・・あたしの名前・・・・
『――・・・・神崎?』
ハッ
ってときめいてる場合じゃない
「はいっ?!あ、松井?今どこ・・・・」
『厳島神社の入り口だけど?』
「うそ・・・・・だってうちも入り口にいるよ?
・・・でも松井いなかったもん・・・」
『えっ?それ・・・本当に厳島神社?』
「そうだと思う・・・・?」
だってここは厳島神社のハズ・・・・・
『どこの神社?』
んと〜〜〜、
「近くにお寺があって、遊具のある神社」
『どこそこ?』
「うんと〜何ていえばい−んだろ?
・・・・・あっ近くに制服とか売ってるお店がある」