夢物語
こんな複雑な道・・・・
全然慣れない。
勘だけど・・・・とにかく夢中で自転車をこいだんだ―・・・
「・・・・あっ見えてきた」
入り口に誰か立っている。
あれは・・・・?
・・・・・松井っ
「みんなはココで待ってて」
そう言ってあたしは1人で松井に向かって走った。
「松井ゴメン場所間違えた・・・・」
「あぁ・・・まぁしょうがないんじゃない?」
キュンッ
許してくれるんだぁ・・・
「はぁ・・・つ・・・疲れた・・ちょっと待って?」
息が落ち着かない。
本当は疲れたカラじゃない。
いや・・・それもあるケド、ホントは・・・緊張してるカラ。
急すぎて何を言えばいいのかわかんない。
あれだけ考えてきたのに・・・・水の泡ってヤツだよ・・・
「はぁ・・・はぁ・・・ごっ、ゴメン。・・・あ、トッポ・・・」
あたしは鞄の中にあるトッポを取り出す。
い・・・言わなくちゃ・・・
「はい。1位おめでと」
そういってトッポを手渡す。
「ありがと。」
「あっ・・・・」
こ・・・声がでない
「じゃ、俺帰るわ。・・・・ありがとな?」