夢物語


「・・・・前にもこんな様なコトあったな・・・」

それって―・・・?

「鈴木さんのコト?」

小学生の頃から松井のコトがずっと好きだった人。
それは・・・バレンタインの時のコトだよね?

「うん。そう・・・」

「んで、何て答えたの?」

ちゃんと・・・断ったの?

「・・・・何も言ってない」

ドクンッ

何も・・・?
まるで・・・拓斗の時のようだ・・・・
何もいってくれないのが一番辛い。

告白を・・・断られるよりもずっとずっと・・・辛いんだ・・・・


「ちゃんと言ってあげよ−よ?・・・・・うちは?
どっちなの―・・・?」


ちゃんと答えてくれるよね?

「考えとく・・・・」

ホッ

「あっ・・・うん、わかった☆
あと、学校ではいつも通りに接してね」

気まずくなって話せないのはイヤだから・・・

「おう。」

松井は短くかえしてあたしに背を向けた。

「バイバイ」



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