夢物語
「〜〜〜・・・っ」
息すら上手くできない。
・・・・こんな感情・・・知らない――。
クルッ
我慢できずに振り返った。
ドキンッ
「・・・・・あ・・・」
松井だ・・・松井だ
うちの大好きな松井がいる。
下を向いて荷物を片付けてる姿さえ愛しくてたまらない・・・
松井・・・好き。
そう・・・呟きそうになる。
松井を見てると自分が自分じゃなくなる。
胸の奥から何かが溢れ出しそう・・・
歯止めが・・・効かなくなる・・・
もう・・手遅れなんだ。
この道を選んでしまったいじょう、
もう引き返すコトなんて出来ない。
完全に松井に溺れてしまった。
バチッ
荷物の片付けをしていた松井が顔を上げ、
お互いの視線が絡まる。
ドッキン
目が合った瞬間心臓が飛び跳ねた。
「・・・・・っ」