夢物語
付き合ってもいない。
自分のものでもないのに・・・
わかって―・・・
いたつもりだった。
期待しちゃダメなんだって。
松井はそんな気ないんだって・・・
わかっていたハズなのに・・・
本当は心の何処かで期待していた。
松井の態度に・・・
言葉に・・・
気の合うところに・・・
もしかしたらって思ってたんだ・・・
期待していたぶんショックは大きいんだね・・・
「菜月、携帯ありがと♪」
「ど、ど−だった?」
目をキラキラ輝かせながらきいてくる菜月に、
「あ〜好きな人いないカラ無理だってさ・・・」
「何だそれ・・・」
「好きな人できるまででい−カラ付き合ってって
きいたケド、ダメだった♪」
気を抜くと、何かが崩れてしまいそうて・・・
わざと明るく笑った。
「えぇ―?!好きな人いないなら、いいじゃん!!」
「ね・・・」
あたしもそう想ったよ。
何でだろう・・・?
振られたハズなのに、あまり心が痛まないのは・・・