愛してほしい。~ホストのリアル~
「へぇ、なんか面白いですね。そういう金持ちな客にはどんな接客をしたらいいんですか?」

「普通の客と変わらないよ。姫扱い」

「え? そうなんですか?」

「うん。癒されに来てるわけじゃないけど、一応金払ってるからね、手抜きはなし。そんで、打ち解けて相手の性格がわかってきたら、営業形態を決める」

「……あの……営業形態って何ですか?」

「あー……オラオラ営業とか色恋営業とか聞いたことない?」

「聞いたことはありますけど……詳しい内容まではわかってません」

「そっか。じゃあ――あとは流星に聞いてくれ」


そう言った代表の視線が、俺ではなく、俺を通り越した後ろに向けられているのがわかった。
< 12 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop