愛してほしい。~ホストのリアル~
「ちょっといいですか? 二時間千円飲み放題! 絶対に損はさせないんで一緒に飲みましょう!」

満面の笑みを作り、俺は馬鹿みたいにぶち上がったテンションで声を張り上げる。


二人組は一瞬、大きく目を見開いて俺を見つめ、


「やだぁ~! ウケる!」

「張り切りすぎでしょ!」

そう言って足を止めてケラケラ笑いだした。


おお、好感触。

しかも、二人共かなり可愛い。

これは絶対に引っ掛けねぇと……。


「俺、今日から働きだした新人ホストなんですよ。だからちょっと緊張してて……すいません」

わざと照れくさそうな笑顔を見せると、二人組の目には興味ありげな色が浮かんだ。


「新人とか可愛い~! ねぇ、どうする? 行く?」

長身の女が小さな女に問い掛ける。
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