愛してほしい。~ホストのリアル~
「理沙はどっちでもいいよぉ」

「え~、どうしよっかなぁ」


おいおい、二人して明らかに行きたそうな顔してるのに、焦らすのかよ。


若干苛つきながらも、笑顔を崩さず目の前にいる二人の答えを待つ。


――その時。


「いいじゃん、行こうよ。とりあえず行ってみて、店の雰囲気が合わなかったらキャンセルしていいからさ」

俺の背後から流星さんのハスキーボイスが飛んできた。


途端に、二人組の顔がみるみる赤く染まり、上目遣いで流星さんの顔を見つめたかと思うと、女らしい笑顔を纏った。


「あ、じゃ、じゃあ……行こうかなぁ。ね?」

「う、うん、行ってみよっかぁ」
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