愛してほしい。~ホストのリアル~
幾つか並ぶホストクラブの求人広告の中から、面接に行こうと決めた店の名前は“CURE《きゅあ》”。
三大都市は勿論、俺が住む地方都市にも店を構える大手のホストクラブだった。
電話を掛け、即日受けた面接は難なく合格。
そして――今に至る。
こんな状況だから、何が何でも働かなきゃいけないってわけで、しかもやるからにはナンバーワンだろって――負けず嫌いな俺にはもう、“一番の椅子”しか見えてなかった。
「――…これで小ミーティングを終わります。今日も一日頑張りましょう。あ、美咲の指導係は流星《りゅうせい》な」
代表がそう言って、長ソファから腰を上げる。
それと同時に、従業員達も気だるそうな動きで立ち上がった。
三大都市は勿論、俺が住む地方都市にも店を構える大手のホストクラブだった。
電話を掛け、即日受けた面接は難なく合格。
そして――今に至る。
こんな状況だから、何が何でも働かなきゃいけないってわけで、しかもやるからにはナンバーワンだろって――負けず嫌いな俺にはもう、“一番の椅子”しか見えてなかった。
「――…これで小ミーティングを終わります。今日も一日頑張りましょう。あ、美咲の指導係は流星《りゅうせい》な」
代表がそう言って、長ソファから腰を上げる。
それと同時に、従業員達も気だるそうな動きで立ち上がった。