抱きしめて。。。
「私。。。雄大さんに弟がいる事なんて。。。」

「そうだよね。だって俺たちは、別々に暮らしていたから。俺はかぁさんと、俊也はばぁちゃんと、でも年に何度かうちに来てた。愛菜ちゃんは人見知りで、俊也は仏頂面ばっかで、でも俊也はずっと好きだったんだ。愛菜ちゃんの事」

記憶をたどった。。。
確かに雄大さんのことは小学生の頃から知ってる。
。。。!

「少しは思い出した?」

「。。。俊也?」

「愛菜ちゃんがお姉ちゃんと住むって知った時から、あいつは変わった。
チャラチャラしてたあいつは、付き合ってた女と別れて、相応しい男になるとか言い出して、それまで会えないって。
俺は、ビックリしたよ。
俺と一緒に住むって言い出して、一度四人で食事行こうって言ったのに、まだ会えないって。あ~本気なんだって思ったよ。何年も思ってたんだって」

「。。。私は何も覚えてないのに。。。」

私は自然と涙がこぼれた。
三年間忘れられなかった気持ちに気づいた。

「出張が決まったって梨子から連絡があって、すぐ俊也に連絡した。最初はあいつも戸惑ってたけど、会いたかったんだな。。。
それに、言ってあったからな。梨子が出張になったら、よろしくって」

「。。。俊也は、車擦ったのチャラにしてもらえるからって。。。バイト辞めて暇だったからって。。。」

涙が止まらなかった。
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