キミは聞こえる
「大会、写真部はサッカーなんだよな」
「そう」
「栗原も来るだろ?」
「そりゃあ」
行かないわけがないだろう。
フェンス越し、日々堂々と騒いでいる取り巻き女子のようになれない消極的な佳乃が、好きで好きで堪らない小野寺を、間近で、これでもかというほどガン見できる絶好の機会だ。
―――彼がスタメンならば、の話であるけれど。
「そうだな。あいつ、真面目だから」
いや、そういう理由じゃねーよ、と喉元まで出かかった。
ふと思う。
(もしかして、二人は両想いなんじゃないの?)
そう考えると、小野寺がここまで必死になって佳乃と共にいてくれと頼み込む理由も頷ける。
(青春だねぇ~)
「そう」
「栗原も来るだろ?」
「そりゃあ」
行かないわけがないだろう。
フェンス越し、日々堂々と騒いでいる取り巻き女子のようになれない消極的な佳乃が、好きで好きで堪らない小野寺を、間近で、これでもかというほどガン見できる絶好の機会だ。
―――彼がスタメンならば、の話であるけれど。
「そうだな。あいつ、真面目だから」
いや、そういう理由じゃねーよ、と喉元まで出かかった。
ふと思う。
(もしかして、二人は両想いなんじゃないの?)
そう考えると、小野寺がここまで必死になって佳乃と共にいてくれと頼み込む理由も頷ける。
(青春だねぇ~)