キミは聞こえる
 こうしている間にも刻々と時間は経過し、だらだらと口ばかりを動かしているとまた――

「またおまえらかっ! 1時間目がはじまるぞ、とっとと移動しろッ」
「は~い」

 安田の喝にも慣れたものだ。

 教師を教師とも思わないまるでやる気のない返事を四つ重ねて送り、四人は教室までの廊下を並んで進み出した。



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