キミは聞こえる
「でさでさ、泉はどう思うわけ」
「……どうって?」
「設楽のことだよ。好き? 付き合う? 私あいつの連絡先知ってるよ。教えようか? それとも泉の教えてこようか?」
「ちょちょちょっと!」
なにも言っていないのに、設楽の元へ行こうと立ち上がった千紗の腕を泉は思いきり引っぱった。
なにしてんの、と無理矢理座らせる。
「勝手なことしないでよ」
「泉のためを思って言ってンじゃん。レンアイすれば泉ももうちょっと年相応の女の子っぽくなれると思うけど」
余計なお世話だ! と心の中で突っ込む。
「相手のことなにも知らないし、喋ったこともないのに恋愛なんて出来ない」
言葉にして、なんだか鳥肌が立った。
恋愛。
どうして本やテレビで見るようなくすぐったさや甘酸っぱさを欠片も感じないのだろう。
……やはり自分はどこかおかしいのかもしれない、とふと思った。
が、興味がないものは、ない。
連絡先を交換してもろくすっぽ応対は出来ないだろうし、ましてや付き合う気などもってのほかだ。
面倒とかいうより、無理だ。
「無理して付き合う必要なんかなくね?」
「……どうって?」
「設楽のことだよ。好き? 付き合う? 私あいつの連絡先知ってるよ。教えようか? それとも泉の教えてこようか?」
「ちょちょちょっと!」
なにも言っていないのに、設楽の元へ行こうと立ち上がった千紗の腕を泉は思いきり引っぱった。
なにしてんの、と無理矢理座らせる。
「勝手なことしないでよ」
「泉のためを思って言ってンじゃん。レンアイすれば泉ももうちょっと年相応の女の子っぽくなれると思うけど」
余計なお世話だ! と心の中で突っ込む。
「相手のことなにも知らないし、喋ったこともないのに恋愛なんて出来ない」
言葉にして、なんだか鳥肌が立った。
恋愛。
どうして本やテレビで見るようなくすぐったさや甘酸っぱさを欠片も感じないのだろう。
……やはり自分はどこかおかしいのかもしれない、とふと思った。
が、興味がないものは、ない。
連絡先を交換してもろくすっぽ応対は出来ないだろうし、ましてや付き合う気などもってのほかだ。
面倒とかいうより、無理だ。
「無理して付き合う必要なんかなくね?」