たいむりみっとらぶ [中編]
相変わらず大賀くんの周りには女の子たちがいて、私も相変わらず、それを遠くから見てるだけ。
「あんなのが何!?優月も紛れてくればいいじゃん!」
美香はそう励ましてくれるけど。
「ううん。やっぱりもういいよ。
私には、この距離感があってる。
一昨日のことは、幻ってことで!」
それが、一番の打開策だと思った。
あの距離感を忘れちゃえば、憧れ で留めることが出来るし。
「優月は…」
「うん?」
「優月はもうあいつのこと、好きじゃないわけ!?」
「え…?いや、すぐには無理だけど!いつか絶対諦めるしっ!」
そう言った瞬間、美香は私の手を引っ張って走り出した。