たいむりみっとらぶ [中編]



「…ってぇ」



美香のばかぁ〜っ!
これじゃあ印象最悪じゃんよ!


上を見上げれば、女の子たちが怖い顔でこっちを見てるし。



「てか、早くどけよ」


「いつまで乗ってんのこの女。」



そんな声が聞こえて。



今の私の態勢を思い出して、顔から火が出そうになる。



「ごっ…ごめんなさ…!」



恥ずかしさと惨めさで泣きそうになっちゃって、慌てて大賀くんから降りようとしたら。





「きゃー!」


「何でーっ!?」





上半身を起こした大賀くんに片手で抱きしめられた。



『…じっとしてて。』



そう耳元で囁かれて、私は動くことも出来ない。





大賀くんの香りに包まれて、私は更に熱が上がる。


< 16 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop