たいむりみっとらぶ [中編]
「あ…あの…大賀くん?ほんと…ごめんなさい…っ」
人気のないところまで連れて来てくれて、やっと言葉が出てくる。
さっきから無言で歩いてる大賀くんは、怒ってるように見える。
そりゃそうだよね。
いきなり突進して、倒しちゃうなんて…。
謝ろうとして、もう一度声をかけようとすると大賀くんがくるっと後ろを向いた。
「志摩ちゃん、積極的だったんだね?」
「……は?」
てっきり怒ってると思ってたのに、全然そんな感じがしない。
「まさか皆の前で押し倒されちゃうなんてな〜♪」
そう言われて、一気に上がる体温。
「ち!違うよっ!?あれは、ほんと申し訳なかったけど、そーいうんじゃ…!」
「いーよ、隠さないで♪俺、積極的な子大好き。」
そう言いながら、私の髪を指にくるくる巻き付けてる。
顔が近くて心臓止まっちゃいそうだけど、聞かなきゃいけないことがある!
「…あのね?大賀くん!
ちょっと、聞きたいことがあるんだけどっ!」
「なぁに?」
と、妖しい微笑みを浮かべる。