たいむりみっとらぶ [中編]
「なんで…。どうした?何があったの?」
いきなり真剣になる声。
それはきっと…
私が泣いているから。
私は横に首を振る。
「何もないのに泣くはずないでしょ?どうしたの?」
そう言って、しゃがんで目線を合わせてくれる。
さっきの子たちはどうしたの?
私のお弁当なんか
おいしくないよ?
たくさん、言うことはあったはずなのに。
「他の子の…食べないで…っ」
なんて、口走ってた。
でも、きょとんと私を見つめる大賀くんを見て、はっと我に帰って。
「あ!ごめんなさい…!―ただのわがままなの…っ。忘れて?」
真っ赤になりながら必死にフォローしたら。
「…ほんとかわいいね。志摩ちゃん…」
そう言って、頭を撫でられた。