たいむりみっとらぶ [中編]
大賀くん…。
迷惑だって言わないの?
「…あ!もしかしてこれって!」
大賀くんは少しもそんなそぶりを見せずに、そう言って、私が隠したお弁当箱を見つけた。
「あっ!だめ…!」
抵抗も虚しく、フタを開けられてしまった。
「これ…俺に?」
食べかけのお弁当を見て、私はますます赤くなる。
「ち…違うよ?私のです…!」
こんな可愛げない…
しかも食べかけのお弁当、渡せるわけないよ!
そう思って嘘をついたのに
「ふーん…。ま、いいや!いただきまーす♪」
と言って卵焼きをぱくっと口に入れる。
「…うわ!これ超おいしい!それに俺、卵焼き大好き♪」
大賀くんはほんとに美味しそうに食べてくれて。
「…よかった」
思わずそんな言葉が出てた。