たいむりみっとらぶ [中編]
1日目
「…あ!優月っ!大賀くんだよっ!!」
そう言って、肩をばしばし叩かれる。
「もう、見つけてるよ…///」
私は志摩 優月[しまゆづき]
今肩を叩いたのは友達の美香。
そして…。私が想いを馳せるのは
「やっぱり顔だけはいいねえ…大賀成海[おおがなるみ]。」
「顔だけじゃないよっ!きっと…。」
ほとんど一目惚れだった私は声が小さくなる。
「だって見てみなよ!ほら。現実を見なさい!」
そう言って美香が指すのは中庭で座っている大賀くん。
と、周りの女の子たち……。
「うっ…。」
「ほら見なさい!あの程度でショック受けてるようじゃ、絶対無理なんだから!」
「いいの!別にこうやって眺めてるだけでっ!別に付き合いたいとかそーゆーんじゃないし…」
そう言ったら、ふにっと頬を掴まれた。
「顔赤くしちゃって何言ってんの!…ほーんと。気の毒だわ〜」
「…だれがっ?」
頬を掴まれたままで上手く話せない。