たいむりみっとらぶ [中編]
「あんたに振られた男たちよっ!まさかこんな不毛な恋をしているなんて…!」
と、泣き真似をする美香。
「不毛って言わないでよ!まだわかんないでしょっ?」
確かに私は、大賀くんの周りに居る子たちみたく積極的になれないし。
ほとんど恋愛初心者だけどっ。
でもっ!でもいつか…
「王子様なんて、いないんだからね?」
心を読んでたの?ってくらい正確な美香のつっこみ。
「美香の意地悪っ!」
「親切で言ってんの―!優月は美人なんだから、もっと他にもいい人いるはずなんだよな〜。」
「…私は!大賀くんがいいのっ!」
入学してから今までずっと見てきた。
始めは一目惚れだったけど、気付けば年は流れて2年生の夏。
こんなに長く想ってるんだから、いつか届くって信じたい。
なんて言ったら、きっと美香はまた呆れちゃうんだろうね(笑)