たいむりみっとらぶ [中編]
移動してから、大賀くんは私に向き直って言った。
「じゃあ改めて。俺は大賀成海って言います。…で、今日ここに来てもらったわけは…」
「はい…」
大賀くんの綺麗な顔立ちに頭がくらくらする。
そういえば大賀くんの名前って成海だったな、なんて今頃思い出す。
「志摩さんに言いたいことがあって…。」
「……っ///」
いよいよ早くなる鼓動。
期待しないように、必死に言い聞かせる。
「好きなんだ。付き合って…もらえますか?」
うそっ…!
これって現実っ!?
だってまさか…
まさかあの大賀くんが…!
早く返事をしたいのに、声が出てこない。
「…あ、返事は別に今じゃなくてもいいから」
そう言ってにこっと笑う大賀くん。
この笑顔に何人の女の子が憧れてきたんだろう…。