Strange
『もしもし、ショウタ。久しぶり、今度僕らが出会ったあの町でコンサートをすることになったんだ。藤堂さんと美砂さんも招待したんだけどショウタにも来てもらいたくて。チケットは“秘密基地”に郵送しておいたから、忙しいかもしれないけど是非来てほしい。それじゃあ。』
リョクからの留守電が携帯に残っていたのはほんの数日前だった。
「ショウタくん、いらっしゃい。」
聞きなれた声と笑顔で出迎えてくれた美砂と、カウンターを挟んで向かいあう席には斎藤さんが座っていた。
「やぁ、ショウタくん久しぶりですね。」
「あっ、お久しぶりです。」
ペコリと頭を下げて隣の席に腰掛ける。
「世界一周旅行からはいつお帰りに?」
「えぇ、つい先日なんですよ。いろんな所へ行き、いろんな人と出会い、いろんな別れを体験してきました。」
しみじみと語る斎藤の表情は達成感が満ち溢れていた。
「そういえば、今度リョクくんがこの町でコンサートをなさるのだとか?」
「あっ、そうみたいですね。ここにチケットを取りにくるようにと言われて。」
「君たちの出会いもまた、かけがえのない出会いとなっているのでしょうね。」
斎藤さんはそれから何も言う事なく、飲みかけのコーヒーをゆっくりと飲み干すと
「また来ます。」
と店を後にした。
リョクからの留守電が携帯に残っていたのはほんの数日前だった。
「ショウタくん、いらっしゃい。」
聞きなれた声と笑顔で出迎えてくれた美砂と、カウンターを挟んで向かいあう席には斎藤さんが座っていた。
「やぁ、ショウタくん久しぶりですね。」
「あっ、お久しぶりです。」
ペコリと頭を下げて隣の席に腰掛ける。
「世界一周旅行からはいつお帰りに?」
「えぇ、つい先日なんですよ。いろんな所へ行き、いろんな人と出会い、いろんな別れを体験してきました。」
しみじみと語る斎藤の表情は達成感が満ち溢れていた。
「そういえば、今度リョクくんがこの町でコンサートをなさるのだとか?」
「あっ、そうみたいですね。ここにチケットを取りにくるようにと言われて。」
「君たちの出会いもまた、かけがえのない出会いとなっているのでしょうね。」
斎藤さんはそれから何も言う事なく、飲みかけのコーヒーをゆっくりと飲み干すと
「また来ます。」
と店を後にした。