Strange
素直な言葉。
リョクのコンサートは、町で一番大きなホールで開催された。
コンサート前招かれたリョクの楽屋で久しぶりに会ったリョクは、テレビの中でよく見かける芸能人の顔でありながら、変わらずリョクのままだった。
「なんか、不思議な感じだよね。」
ほんわかとした優しい雰囲気も変わっていない。
「こうして会うのは3年ぶりくらいだっけ?」
どこかぎこちなさが消えないまま笑いあっていた二人だった。
「ねぇショウタ。今日はさ、ショウタにプレゼントがあるんだ。」
「え?何?」
「まだ内緒。でもさ、ものすごくロマンのあるプレゼントだから、コンサート最後まで楽しんでいって!」
いたずらをたくらんだ子供のような顔で笑ったリョクは、ステージの上では本当に格好よくて、コンサートという場になじめないのではないかと思っていた翔もいつの間にかその場の一員となって盛り上がっていた。


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