Strange
“ドサッ!”

その場を立ち去ろうとした翔の後ろで何か鈍い音がして振り返る。
「おっとっと。」
どうやら荷物を落としたらしく30代前半程の男性がかがんで落とした物を拾っていた。
足元に転がってきたりんごを拾い上げ「どうぞ」と渡す。
「いゃ、これはどうもありがとう。」
全ての物を拾い終わった男性は翔からリンゴを受け取りそれも袋の中へと戻す。
「君、お礼に家でお茶でもしていかないかい?いゃ、私はそこで喫茶店を経営しているものなんだ。もちろんお代はいただかないよ。」
さわやかな笑顔でそういわれ断る事ができずに、翔はお茶をご馳走になることになった。
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