Strange
“カランコロン”
店のドアを開けると珈琲の香りが広がる。
喫茶店だけあって内装もお洒落で、写真や骨董品がセンスよく並べられている。
カウンター席が5つと、4人がけのテーブル席が2つ程の小さな店だった。

「いらっしゃいませ」
出迎えてくれたのは若い女性。
20歳くらいだろうか?ヒザ上丈のジーンズにTシャツというラフな服装の上に黒いエプロンをつけている。
「あら、あなた。お帰りなさい。」
女性は翔をこの喫茶店に招待した男性に微笑んで、荷物を受け取る。
「そっちの子は?」
そこでようやく翔に気づいたらしく訪ねて首をかしげた。
「あぁ、この子はね。買い物途中荷物を落としてしまった所を助けてくれたんだ。」
「それはどうもありがとう。」
いきさつを聞いた女性は翔にペコリと頭を下げた。
「この人ったら本当にそそっかしくってよくあるの。」
「はぁ。。。」
なんて答えていいかわからずとりあえずうなずいた。
「それでお礼にお茶でもしていってもらおうと思ってね。今日のオススメを彼に頼むよ。」
男性は女性にそう言うと翔にカウンター席に座るように進める。


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